脱北者でありゲイである青年の「初めての居場所」——世界で19の賞に輝いた韓国映画『3670』、10月9日よりアップリンク京都、17日よりシアターセブンで関西公開 2026.10.8
© Orot Film
脱北者でありゲイであるという「二重のマイノリティ」を生きる青年を描き、世界各国で19の賞に輝いた韓国映画『3670』。2026年9月25日(金)に渋谷ホワイトシネクイントで公開された本作が、関西では10月9日(金)よりアップリンク京都、10月17日(土)よりシアターセブン(大阪)で上映される。
監督・脚本・編集を手がけたのは、本作が長編デビュー作となるパク・ジュンホ。本作で第62回百想芸術大賞・映画部門最優秀新人監督賞を受賞した。出演はチョ・ユヒョン、キム・ヒョンモク、チョ・デヒほか。
北から南へ、孤独から出会いへ——世界各国で19の賞に輝いたヒューマンドラマ
本作は、脱北者でありゲイであるという「二重のマイノリティ」を生きる若者の姿を通して、韓国で生きる脱北者の日常や葛藤、ゲイとして生きる不安や戸惑いを、具体的な手触りをもって描き出すヒューマンドラマ。時に残酷で、時に優しく、そしてどこかユーモラス。居場所のない世界で不器用に生きながら、それでも誰かとつながろうとする姿に、胸を締め付けられる。誰もが経験する「初めての一歩」に、共感せずにはいられない。
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2025年、サンフランシスコ国際映画祭でワールドプレミアを迎え、全州国際映画祭にて四冠を受賞。韓国公開時には、独立・芸術映画(韓国映画)部門にて複数日にわたりランキング首位を記録するなど注目を集め、その後もミラノ、バンクーバー、パリ、パームスプリングスなど世界各地の映画祭で主要賞を受賞。さらに青龍映画賞ノミネートを経て、第62回百想芸術大賞映画部門・最優秀新人監督賞を受賞するなど、韓国国内外で高い評価を受けた話題作だ。静かな語り口の中に、アイデンティティや理解、「共に生きること」の意味を問いかける。
ストーリー
北朝鮮から脱北したゲイの青年チョルジュン。彼は、脱北者同士の強い絆に支えられながらも、自らがゲイであることを隠したまま、深い孤独を抱えていた。韓国社会にも脱北者コミュニティにも、完全には居場所を見出せずにいた彼は、やがてソウルの活気あるゲイコミュニティへと足を踏み入れる。そこで出会ったヨンジュンとの関係をきっかけに、初めての仲間、初めてのつながりを得ながら、少しずつ世界を広げていくが――。
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脱北者を「過去」だけで規定してはいけない——製作背景
『3670』は、パク・ジュンホ監督が大学生時代に約3年半にわたり経験した、脱北した若者たちへの支援ボランティアから直接的な養分を得て生まれた作品である。
学生たちと過ごす時間の中で監督が気づいたのは、「脱北者を『過去』だけで規定してはいけない」ということだった。メディアが描きがちな劇的な「過去」ではなく、韓国で「現在」を生きる人物として彼らを描きたい——それが本作の出発点となった。
脱北者であり、ゲイでもあるという「二重のマイノリティ」の設定は、その延長線上で生まれた。「もしゲイの脱北者が韓国のゲイ・コミュニティの中で生きていくなら、どのような経験をするのだろうか」——その問いから、二つのコミュニティを一つの映画の中で並置して描くという、本作の構想が立ち上がった。
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撮影は、すべて実在のゲイ・コミュニティのロケーションで行うことが原則とされた。年々急速に変化していく韓国ゲイ・コミュニティの風景を、忠実に記録に残しておきたい——そんな監督の思いが、本作には込められている。
監督の言葉
北朝鮮脱北者コミュニティとLGBTQコミュニティは、紛れもなく私たちの社会に存在している。しかし、その姿はスクリーンにほとんど映し出されてこなかった。この懸念こそが、映画『3670』の着想を生んだ。この映画は、他者の中に自分自身を発見することについての物語だ。互いへの理解をほんの少しでも深めることができるなら、作り手として、この上ない喜びとなるだろう。
パク・ジュンホ(監督・脚本・編集)
パク・ジュンホ:韓国・麗水出身。韓国芸術総合学校にて映画演出を専攻し、在学中に短編映画『Almond: My Voice is Breaking』(2017)、『EUNSEO』(2019)を制作。脚本家として活動した後、長編デビュー作『3670』(2025)を発表した。本作で第62回百想芸術大賞・映画部門最優秀新人監督賞を受賞。
主な受賞歴
- 第62回百想芸術大賞2026 映画部門 最優秀新人監督賞 受賞
- 第26回全州国際映画祭 韓国コンペティション部門 4冠
- 第13回野花映画賞(韓国独立映画賞) 新人監督賞 受賞
- 第24回デレクターズ・カット・アワード(韓国映画監督組合) 3部門ノミネート
キャスト
チョ・ユヒョン(チョルジュン役)
1991年生まれ。短編映画と演劇の舞台を中心に活動してきた韓国の俳優。2021年のソウル独立映画祭「俳優プロジェクト・60秒独白フェスティバル」の映像を通じてパク・ジュンホ監督に見出され、本作『3670』で長編映画初主演を果たした。脱北者でありながら韓国のゲイ・コミュニティへ足を踏み入れていく青年チョルジュン役を、繊細な感情表現と静かな存在感で体現している。
キム・ヒョンモク(ヨンジュン役)
1991年生まれ。映画、ドラマ、舞台を横断しながら活動を続ける韓国の俳優。『3670』では、人懐っこいムードメーカーでありながら、本心を隠して生きるヨンジュン役を演じ、その抑制の効いた演技が高く評価され、第26回全州国際映画祭韓国コンペティション俳優賞を受賞した。
チョ・デヒ(ヒョンテク役)
1994年生まれ。短編映画を中心に経験を積んできた韓国の俳優。本作『3670』では、チョルジュンが足を踏み入れる同世代のゲイ・コミュニティで「一番人気の青年」として描かれるヒョンテク役を演じる。
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作品概要
- タイトル:3670
- 監督・脚本・編集:パク・ジュンホ
- 出演:チョ・ユヒョン キム・ヒョンモク チョ・デヒ ペ・ハンソル イム・ジヒョン チョン・ドゥシク ハ・スンウ ユン・ソル ハン・サンジョ チャ・ミギョン キム・ジンイ
- プロデューサー:イ・ヘイン/撮影:ハン・サンギル/美術:チェ・ジュンシク/音楽:イ・スビン
- 日本語字幕:吉田ひなこ/翻訳監修:蔡七美
- 2025年/韓国/124分/カラー/シネマスコープ(2.39:1)/5.1ch/G
- 配給:ショートレッグフィルム
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公開情報
2026年9月25日(金)渋谷ホワイトシネクイント、10月9日(金)アップリンク京都、ほか順次拡大公開
【関西での上映情報】
- 10月9日(金)〜 アップリンク京都
- 10月17日(土)〜 シアターセブン(大阪)
リンク・お問い合わせ
- 公式サイト:https://shortlegfilm.asia/film-3670/
- X:@shortlegfilm/Instagram:@shortlegfilm
- 配給・宣伝・お問い合わせ:ショートレッグフィルム(https://shortlegfilm.asia/)
- お問い合わせフォーム:https://forms.gle/V94uVBv5d4LDYAYS9