清原惟監督最新作『A Window of Memories』、志賀理江子ら各界5名から絶賛コメント到着&アザービジュアル解禁 2026.7.9
©Yui Kiyohara
『わたしたちの家』『すべての夜を思いだす』が国内外で絶賛され、ベルリン国際映画祭などで国際的に評価されてきた清原惟監督の最新作『A Window of Memories』が、2026年8月7日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか順次全国公開される。このたび、公開に先駆けて本作を鑑賞した各界の表現者から絶賛コメントが到着。あわせて、本作のアザービジュアルが解禁された。
『A Window of Memories』は、清原惟監督がはじめてドキュメンタリー的手法で制作した“聞き書き映画”である。監督が母方と父方それぞれの祖母から聞いた人生の話を、祖母と一緒にテキストに起こし、それをふたりの俳優が朗読するというこれまでにない手法で紡がれている。
各界から絶賛コメントが到着!
公開に先駆け本作をいち早く鑑賞した、写真家の志賀理江子氏、彫刻家・評論家の小田原のどか氏、DIVAのゆっきゅん氏、フィルム・アーキビストの岡田秀則氏、編集者の野村由芽氏(me and you)より、絶賛コメントが到着した。(順不同・敬称略)
監督の母の母の記憶。
語ることで思い出されたこともあっただろうか。
その記憶を、娘でない「語る役」の彼女たちが、声に託して宿す。
その、少し遠回りに思える発話までのステップが心地よく、丁寧に映画として届けられた感触が心を柔らかくする。
私はとても個人的な気持ちになって、自分の心に関心を向けた。そこにある誰にも話しようのないものは震えていた。志賀理江子(写真家)
監督の祖母となったふたりの女性。ふたりの俳優。
彼女たちの語りと声が重なり合う1日をカメラは追う。
ふたりの俳優の朗読から、息が苦しくなるほど豊かな「あの日」の情景が立ち上がる。
なんて色とりどりで、なんて切ないのだろう。
過ぎ去ったものたちはこうして映画になった。
どんなに幸せなことだろうか。小田原のどか(彫刻家・評論家)
作品ならばずっと覚えてくれている、
何度だって再生できる、
あなたたちの生きた歴史を私の手で守るように、
かならずここに残す。
清原監督は
記憶という形のないものと向き合う時に
映画を呼び寄せる、澄み切ったひと。ゆっきゅん(DIVA)
目につく一等星だけが宇宙ではない。すべての星が夜空を形作っている。
歴史も大文字の人物だけでは語れない。それはすべての人の生き方の集積である。
清原惟という天文台は、「もう一つの声」というレンズを手に入れて、二人の祖母それぞれの生き方から、人知れずきらめく一対の連星を見つけ出した。岡田秀則(フィルム・アーキビスト)
ふたりの祖母の人生を、ふたりの俳優が朗読する。耳に残ったのは、その語尾だった。
「救われたわね」「日曜が終わるじゃん」「心が痛むわね」……。記憶は、わかりやすい物語としては差しだされない。
祖母の意思をききながら共作したテキストが、俳優の声を通して、まだ見ぬ場所へと運ばれていく。
必然の遠回りのような記憶の受け渡し方は、誠実でマジカル。物語化されない人生のイメージが、無数のひとりひとりの声と響きあう。野村由芽(編集者/me and you)
明津設計によるアザービジュアルが到着
©Yui Kiyohara
このたび解禁となったアザービジュアルは、本作のポスタービジュアルも手がけ、ブックデザイナー、グラフィックデザイナーとして活動する明津設計がデザインを担当。「明津設計」より、デザインに込めた想いや制作の舞台裏を語ったコメントが到着した。
■ デザインコンセプト
本作を見て強く印象に残ったことは、安易な解釈や意味付けを軽やかに否定しながら、慎重にそして誠実にふたりの思い出(他者の記憶、他者の過去)を映画という形にしていることでした。自分もこんなふうに人の話を聞きたいと、そう思わせてくれるこの映画のような、人と人との関係や間合い、“わかった気にならない態度”をコンセプトに、ポスターを制作しました。
■ コメント
映画を観た後、まるで小説を読んでいるかのように、ふたりの思い出の光景を無意識に想像していたことに気がつきました。スクリーンに映る映像と、自分が想像した架空の光景群は、劇中で4人が持つテキストの書かれた紙のように、私の中に一枚一枚積み重ねられました。それは夢の記憶のように明瞭でありながらも描写をすることのできない独特な質感の記憶の束となり、このアザービジュアルで「4人の写真を重ねる」という表現へと繋がりました。
ふたりの思い出には、決して衝撃的な事件があるわけではありません。しかしその“なんでもなさ”こそが、私たちが心の奥に持っている『学校からの帰り道』、『休みの日に友達の家へ行く途中』といった、誰かに話すまでもない莫大な量の『なんでもない記憶』と太いパイプで接続されます。そんな漠然とした、狂わしいほどの“普通さ”をポスターへと着地させたいと考えました。
この映画へと続く無数の入口のひとつとして、誰かにとってのきっかけになれば幸いです。
©Yui Kiyohara
ストーリー
「私が聞かなかったら、この話はどこに行くんだろう」。ふとした時に聞いた祖母の若い頃の話に心動かされた監督は、母方と父方それぞれの祖母から人生の話を聞こうと思いたつ。忘れないようにと回し始めたカメラに映る、家族、戦争、仕事、結婚、飼い犬、友だちの話。同世代である二人の、交差しながらも全く違う世界を、祖母たちと共に文字に起こしていった。そうやって編まれた物語を、監督は二人の俳優に託し、一日をかけて朗読してもらう。やがて世界にたったひとつの物語が、見ている私たちの記憶に連なっていく。知らないはずの記憶があなたやわたしと呼び合い、こだまする。
監督プロフィール
清原惟 / Yui Kiyohara
映画監督、映像作家。1992年生まれ。東京藝術大学大学院の修了制作作品となった初長編作品『わたしたちの家』(17)がPFFアワードでグランプリを受賞、ベルリン国際映画祭フォーラム部門に出品された。その後いくつかの短編を手がけた後『すべての夜を思いだす』(22)を発表。再びベルリン映画祭フォーラム部門に選出されたほか、釜山や北京など各国際映画祭、そしてNYリンカーンセンター「New Directors/New Films 2023」でも上映される。2025年には東京・Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下にて映画館では初となるレトロスペクティブ上映を開催。ほかの活動として5th floorで展覧会「ユートピアのテーブル」を企画・展示するなど、映画にとどまらず土地やひとびとの記憶についてリサーチを元にした映像作品の制作も行う。
作品概要
- タイトル:A Window of Memories
- 監督・編集:清原惟
- 出演:砂子旭子、清原磴智子、小山薫子、坂藤加菜
- テキスト:砂子旭子、清原磴智子、清原惟
- 構成:岩崎敢志、太田達成、清原惟/撮影:寺西涼、清原惟/音響:岩崎敢志/助監督:太田達成/音楽:よだまりえ
- エグゼクティブ・プロデューサー:越後谷卓司/プロデューサー:清原惟/企画:愛知芸術文化センター/製作:愛知県美術館
- 2023年/日本/67分/カラー/G
- 配給・宣伝:amieee 宣伝協力:ブンクテ デザイン:明津設計
- 画像クレジット:©Yui Kiyohara
上映情報・リンク
- 2026年8月7日(金)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下ほか順次全国公開
- 公式サイト:https://awindowofmemories.com
- 予告編:https://youtu.be/Xy2wvZrl4Tg
©Yui Kiyohara